2023年07月13日

 暑い日が多くなってきましたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。特命管理人のNです。

 さて、皆さんは「アメリカンな輸入住宅」と言えば、どんなスタイルを思い浮かべられますか?アメリカは移民の国。移り住んできた人々の母国のイメージを映した建物を中心に、いくつものスタイルが存在します。その中でも日本で親しまれているのが当社施工のお住まいでも数多く採用している“アーリーアメリカン”や“アメリカンカントリー”と称されるお住まいではないでしょうか。

 その外観スタイルの象徴とも言えるものが「カバードポーチ」です。「カバードポーチのある住まいを建てたい」とお考えの方もきっと多いかと思います。今回は、そのカバードポーチについて少しだけ掘り下げてみたいと思います。

 

◎発祥は西部開拓時代

 カバードポーチとは、ご存じの通り玄関周りに左右に伸びる屋根のあるポーチを指します。いくつかの資料を私なりに探ったところ、カバードポーチを備えた住まいは19世紀アメリカの西部開拓時代に流行した住宅スタイルに多かったとのこと。アメリカ西部の平地は日差しが強いため、窓の外に屋根部が張り出す構造にして日光の入り込みを少なくする狙いもあったようです。また、よくアメリカの映画やドラマでカバードポーチにベンチやロッキングチェアを置いて読書をするようなシーンが出てきますが、これは涼しい曇天の日に暗い室内ではなく外で過ごすライフスタイルもあったのかな?と想像しています。

 ここで一つ興味深い写真をご覧下さい。


 これはカリフォルニア州のキャリコという街に残る西部開拓時代の“ゴーストタウン”で撮影されたもの。今では観光地として多くの人々が訪れる場所です。当時のものと思われる建物が多く残されていて、この建物もその一つなのですがカバードポーチが建物いっぱいの幅で備え付けられているのがわかります。ロッキングチェアもずらりと並んでいますね。

 また、建物には窓もありますが決して大きくなく、電灯もあまり普及していなかった19世紀中盤以前ですと室内もそんなに明るくなかったのではないでしょうか。窓が小さい理由としてはガラスが高価だったことと、オール木造の建物の強度を保つためだったのかも知れません。

 

◎アメリカの住文化に根付いたカバードポーチ

前述のような成り立ちを経て、カバードポーチはアメリカの住宅シーンで市民権を獲得していくこととなります。さてここでご参考までにもう一枚写真をご覧ください。

この写真は当社社長が数年前にワシントン州シアトルで撮影してきた築約100年の住宅です。玄関前のスペースはどちらかというとオープンテラスと言った方が良いかと思いますが、カバードポーチ的な雰囲気も感じますね。100年前というと既に20世紀に入っていますし、場所もカナダに近いシーサイドタウンの住宅街ということで西部開拓時代とはだいぶ離れています。そこでもやはり「玄関周りに多用途に使えるスペースを備える」という文化が根付き、受け継がれていることが見て取れるかと思います。

 

◎現代日本でも機能を発揮

現代に目を向けて見ましょう。カバードポーチの存在は、21世紀の日本でもそのメリットを数多く感じることができます。まず何より外部から訪問・帰宅時に雨や雪を気にせず傘を閉じ、ゆっくりと玄関ドアを開くことができる。これは重い荷物を持っている時などはかなり心が救われますね(笑)。

 さらに「幅のある屋外の屋根付き空間」として、必要に応じて色々なものを置くこともできます。例えばお子様をはじめご家族の自転車やベビーカーを一時的に置いても良いのではないでしょうか。また、薪ストーブをお持ちのお客様の中には薪の保管場所にされている方もいらっしゃいます。

 そして何よりデザイン性の高さに目を見張ります。アメリカ本国で100年を超えて愛され続けるスタイルというのも頷けますよね。

 当社ではカバードポーチはもちろん、住まいのスタイルに関する様々なご相談におこたえしています。お気軽にご相談ください。

 ではまた!

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